最後のお話
先週、マルカワみそ親戚の北村のおばちゃんが亡くなられました。
よく売店に来てくださって、社長や常務が「北村のおばちゃん」と呼んでいたので
いつのまにか私もそう呼ぶようになっていました。
北村のおばちゃんは、80歳を超えていたのですが
本当に若く見えて、元気で、いつも帽子をかぶりキチッとした服装をしていました。
昔、学校の先生だったと常務から聞き、確かに先生っぽいなぁと納得しました。
実は恥ずかしながら、北村のおばちゃんには接客を褒められたことがあり
そのことがとても嬉しくて嬉しくて
北村のおばちゃんが来られると
「あ、北村のおばちゃんだ♪また褒めてもらえるように頑張ろう」と思いました。

亡くなられる10日ほど前、おばちゃんと花の話をしました。
といいますのも、マルカワみその店の周りのきれいなお花たちは
ほとんどが、北村のおばちゃんが植えてお世話をしてくれたものなのです。
ふと玄関を見ると、草をむしってくれていたり
新しいお花を植えていてくれたり、ということがよくありました。

「この花はね、咲き終わったら花を摘むといいんやで」
ニコニコしながら私に摘んで見せてくれました。
それが、この花です。
この話が最後になってしまったかと思うと、胸がきゅうと痛みます。
北村のおばちゃんが育ててくれた、このきれいな花。
おばちゃんは亡くなっても、この花たちは種を残し次の花を咲かせるんだなと思うと
とても素敵な宝物をもらったような嬉しい気持ちになりました。
おばちゃん、天国でもきれいなお花を咲かせてくださいね。